> TOP > −良いコンクリートをめざして− 高性能AE減水剤について 高減水とスランプ保持機構

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3.高減水とスランプ保持機構


3−1 高減水機構

高性能AE減水剤は、その高い分散作用によリセメント粒子を高度に分散させることによって高い減水性を得ることが出来ます。

混和剤無添加 AE滅水剤添加 高性能AE満水剤添加
混和剤無添加 AE減水剤添加 高性能AE減水剤添加

図3−1セメント粒子の分散状態と滅水性
図3−1 セメント粒子の分散状態と減水性*1

高性能AE減水剤が有する高い分散作用は、主として、ナフタリン系に代表される静電反発力やポリカルボン酸系に代表される立体障害により得られます。
セメント粒子に吸着した高性能AE減水剤のマイナス電荷の反発による分散を静電反発力と呼びます。一方、立体障害作用は、セメント粒子に吸着したかさ高い分子構造により、セメント粒子同士の凝集を阻害することによる分散作用です。

静電反発力
図3−2 分散のメカニズム*1

 


3−2 スランプ保持機構

スランプを保持させるために様々な方法が提案されていますが、代表的なものとしては次の2つの方法があります。
(1)分散成分の他にスランプ保持成分を組み合わせる方法。(図3−3 図3−4
(2)主成分自身にセメントの分散作用とスランプ保持作用を併せ持たせた分子構造にする方法。(図3−5
前者の例としては、反応性高分子や架橋ポリマー、配向ポリマー等があります。これらは何れも、セメントの水和反応の進行に伴い水和生成物に埋没し消費される分散成分を経時的に補填するものです。
後者の例としては、コポリマーの分子構造にかさばりを持たせたりグラフト鎖の長さ及び分子量を適度に分子設計することにより、セメント粒子の接触を阻害し分散性を長時間維持させる方法があります。

図3−3 スランプ保持成分の作用
図3−3 スランプ保持成分の作用*2


図3−4 スランプ保持成分の作用
図3−4 スランプ保持成分の作用*1


多元ポリマーの例
図3−5 分子構造による作用
図3−5 分子構造による作用*2

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