> TOP > −良いコンクリートをめざして− 高性能AE減水剤について 通常強度のコンクリート

こちらのページは高性能AE減水剤について紹介します

はじめに・用語 |  規格・基準 | 高減水とスランプ保持機構 | 通常強度のコンクリート |

高強度・超高強度コンクリート | 高流動コンクリート | 高性能AE減水剤(収縮低減タイプ) |
 高性能AE減水剤(増粘剤一液タイプ) | 参考文献
4-1. 配(調)合の定め方 | 4-2. スランプ | 4-3. 単位水量 | 4-4. 単位セメント量 | 4-5. 粗骨材かさ容積(細骨材率)

4-6. 高性能AE減水剤の使用量 | 4-7. 空気量 | 4-8.配(調)合の決定 | 4-9. 減水性能に及ぼす影響

4-10. スランプ及び空気量の経時変化 | 4-11. 凝結時間 | 4-12. 高性能AE減水剤の混合

4.通常強度のコンクリート


4−9 減水性能に及ぼす影響

現在、高性能AE減水剤は主成分によって4つに分類されています。これら4分類の高性能AE減水剤の性能は全て同じ傾向を示すものではありません。以下は、ポリカルボン酸系の高性能AE減水剤とナフタリン系高性能AE減水剤について、減水性能に及ぼす因子について説明します。

(1)主成分の違いによる影響

図4−3は、高性能AE減水剤の使用量と減水率の関係を主成分の異なる2つの高性能AE減水剤並びに細骨材の違いによって比較しています。
高性能AE減水剤の主成分の違いによっては同じ減水率を得る高性能AE減水剤の使用量は異なりますが、プレーンコンクリートに対する減水率からみると、細骨材の種類にかかわらずほぼ同じ減水率が得られます。

図4−3 高性能AE減水剤の使用量と減水率の関係

図4−3 高性能AE減水剤の使用量と減水率の関係*2

 


(2)セメントの種類の影響

図4−4は、高性能AE減水剤の使用量を一定とした時のセメントの種類と単位水量の関係を示しています。高性AE減水剤の使用量を一定としたときにはセメントの種類による影響はAE減水剤とほぼ同等です。

図4−4 セメントの種類による単位水量の変化

図4−4 セメントの種類による単位水量の変化*4
 (普通ポルトランドセメントを100とする)

 


(3)水セメント比の影響

図4−5は、高性能AE減水剤の使用量を水セメント比別に示したもので、通常強度のコンクリートの範囲では水セメント比が大きくなるほどセメント質量に対する高性能AE減水剤の使用量が多く必要ですが、コンクリート1m3中の高性能AE減水剤量でみるとほぼ同じ量となります。

図4−5 水セメント比と高性能AE減水剤の使用量の関係(セメント質量に対する比率)

図4−5 水セメント比と高性能AE減水剤の使用量の関係*4
 (セメント質量に対する比率)

 


(4)コンクリート温度による影響

図4−6は、コンクリート温度と高性能AE減水剤の使用量の関係を示したもので、同一スランプを得るための高性能AE減水剤の使用量は、ナフタリン系は温度が低くなるほど使用量が多くなりますが、ポリカルボン酸系は同じかやや少なくなります。

図4−6 コンクリート温度と高性能AE流水剤の使用量の関係

図4−6 コンクリート温度と高性能AE減水剤の使用量の関係*5

 


(5)練混ぜ水の影響

図4−7は、練混ぜ水の違いが高性能AE減水剤の使用量に及ぼす影響について示したもので、上澄水は水道水と同じ使用量なのに対し、スラッジ水を使用すると高性能AE減水剤の使用量が多く必要なことを示しています。同様に空気量調整剤の使用量もスラッジ水を使用することにより多くなります。

図4−7 練混ぜ水が高性能AE減水剤及び空気量調整剤の使用量に与える影響

図4−7 練混ぜ水が高性能AE減水剤及び空気量調整剤の使用量に与える影響*2

 


(6)凝集剤の影響

図4-8は、凝集剤濃度とスランプフローの関係を示したもので、濁水処理や泥分処理のために回収水中や細骨材中に残留する凝集剤の種類や濃度によってはコンクリートのスランプ(スランプフロー)に影響しますので、極力影響の少ない濃度で使用して下さい。

図4−8 凝集剤濃度とスランプフローの関係

図4−8 凝集剤濃度とスランプフローの関係*6

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